私の1日は罪悪感から始まる。 私は大抵17時に起きる。 寝るのが遅いというわけではなく、普通に1時には寝てる。そして17時に起きる。 好んでしているわけではない。昼には起きて、きちんと昼ごはんを食べ、映画を観たりミシンをしたり刺繍をしたりしたいので…

初めて付き合った人は、路上に唾を吐く人だった。 しかも私と手を繋ぎながら。 付き合って初めてのデートで、唾吐いてた。 私はやめて、と言えなかった。なぜなら彼は（確か）4歳か5歳年上で、大学院生だった。 私と付き合ってから博士課程に進んでいたと記…

私には「かっちゃん」という叔父がいる。 しかし、私はかっちゃんを見たことがない。かっちゃんの名前も知らない。ただ、母から教えられたわずかな情報しか持っていない。 幼い頃、祖父母の家に行った時のこと。 もうそろそろ寝ようか、とみんなで寝ていた時…

初めて孤独というものに触れた時を今でも覚えている。 それは私の父であった。 幼少期、年始は母方の祖父と祖母の家に行っていた。父には親戚はいないらしく、母方の家に帰るのが私たちにとっての里帰りだった。 母の実家は京都の北の山の奥の奥にあり、コン…